炊飯器は48時間保温できる?長時間でもOKな製品と注意すべき点

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ご飯は48時間保温できるか?

どのメーカーも48時間保温できるかに関して、明確に回答をしていませんが、美味しさを問わないのであれば、48時間でも保温できます。しかし、安全に食べることができるかどうかに関しては、その保証はありません。

これはどんなに保温機能が優れた炊飯器であっても、全てに言えることです。

実際、パナソニックの炊飯器は、一部の商品は24時間の保温までは可能とし、保温時間が96時間を超えると、安全機能として保温が停止されます。

美味しいご飯をお召上がりいただくために、24時間以上の保温はしないでください。
24時間以上の保温は、ご飯の乾燥など、味を損なう原因になります。

ごはんの保温は何時間まで可能か

これは決して96時間までが保温が可能というわけでは有りませんが、長時間保温をすると危険性がどんどん高まっていくことを示しています。

各社がながい時間保温しても、味や品質を保つための技術を投入していますが、たとえどんな高機能な炊飯器でも、ご飯が一番美味しいのは炊いた直後であり、ご飯を保温することで味や質が向上することはありません。

まずこうしたことを理解した上で、長期保温可能な炊飯器を使ってください。

gohan hoon

ご飯を48時間保温するリスク

長時間保温に対応している炊飯器であっても、一般的に、炊飯器でご飯を長時間(48時間など)保温し続けることはお勧めできません。食品の安全性や品質に関する懸念が生じる可能性があるためです。

1,食中毒のリスクが上がる

食べ物は一般的に数時間以上室温で放置されると細菌が増え、食中毒のリスクが高まります。炊飯器の保温機能でも、このリスクはゼロではありません。

通常、炊飯器の保温機能は数時間の間、ご飯を温かく保つためのものであり、それ以上の時間をかけて保温すると、微生物の繁殖や食品の劣化が進む可能性があります。特に高温多湿の環境では、細菌やカビの繁殖が加速され、食中毒や食品の腐敗のリスクが高まります。

2,ご飯の味がどんどん悪くなる

ご飯を長時間保温し続けると、味や質が悪化します。保温中にご飯が乾燥したり、過度な加熱によって風味が損なわれるからです。炊いたご飯は、時間がたつにつれて質が劣化していき、美味しさが損なわれていきます。

特に使用する炊飯器が長時間保温に対応していないのであれば、美味しいご飯を楽しむためには、適切な時間内に食べるか、長時間保温せずに保存してから必要なときに温め直すのが一般的です。

長時間保温に対応している炊飯器

炊いたご飯を48時間保温することは良くないことがわかっていただけたと思いますが、この長時間保温に果敢に挑戦しているメーカーもあります。

それは象印と日立です。両者ともに、40時間までの保温が可能と明言しています。他社に関してはとくに保温時間に関しては言及していませんが、それでも保温によって味が落ちないような技術を投入しています。

象印の「極め保温」は40時間保温対応

極め保温という技術は、ごはんの劣化を抑えるために、なべや内ぶたセットを使用して温度コントロールしながら保温しています。

このセットは、特殊な構造でなべとふたのすき間をなくしており、水分と熱を逃がしにくくし、保温中の温度ムラを抑えることができます。

さらに、人工知能AIとうるおいセンサーを搭載しており、ごはんの量を推測し、季節に関係なく最適な保温温度でコントロールします。この方法により、40時間までご飯を保温することが可能です。

日立は[スチーム保温]で40時間ごはんをしっとり保つ

炊きあがったご飯を保温しながら、食材の水分を蒸気として徐々に放出する仕組みです。

保温する量に応じて、6~7時間ごとに3回、[給水レス オートスチーマー]にためた水分をスチームにして送り込むことで、ごはんを40時間しっとり保つことができます。

スチーム保温機能は、ご飯のおいしさや食感を保つために役立ちます。炊き立てのご飯は熱いですが、時間が経つと冷えてしまいます。しかし、スチーム保温機能を使用することで、ご飯を温かく保つことができます。

スチーム保温によって放出される蒸気は、ご飯の表面を湿らせることで水分をとじ込め、乾燥を防ぎます。また、蒸気はご飯の吸水性を高める働きも持っています。これにより、よりふっくらとした食感を長時間にわたってキープすることができます。

東芝の「潤白保温」はヒーターの加熱制御で40時間保温可能に

この機能は、保温時に釜内の空気を減らして真空状態にすることで、 お米の水分蒸発を抑えて、ふっくらとしたごはんを長時間保つことができます 。

また、お米の表面にある糖は、空気に触れると硬くなってしまいますが、 真空状態にすることで、空気との接触を減らして、柔らかさを保ちます 。

このように、「潤白保温」は、真空技術を利用して、 お米の水分や糖分を守ることで、おいしさを持続させる仕組み です。 この機能は、白米の場合は40時間、玄米や雑穀米の場合は12時間まで保温できます。 保温時にも空気を抜くので、検証で12時間保温したごはんでも柔らかさが保たれていました。

タイガーは「おひつ保温」機能で12時間美味しさキープ

「おひつ保温」機能により、炊きたてのご飯のおいしさを最大12時間維持することが可能です。木のおひつが余分な水分を吸収し、ごはんの香りや弾力を維持する原理を応用した「ハリつやポンプ」が功を奏します。この技術は、土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉のような製品に使われており、本体底部の温度センサーが「ハリつやポンプ」の作動タイミングを制御します。これにより、外気を取り入れて余剰な熱と蒸気を放出し、内釜内の湿度と環境を調整して、炊きたてのごはんの風味を長時間保つことができます。

パナソニックは12時間スチーム噴射による保温

 炊きあがったご飯を保温している12時間の間、約10回のスチームが自動的に投入されます。

頻繁なスチームの供給によりごはんの柔らかさが維持されます。これにより、保温ごはんの黄ばみや不快なニオイも抑えられます。

食べる直前には、ごはんの量に応じて適切なスチームが再加熱のために投入され、保温ごはんを熱々に仕上げます。

三菱は本炭保温によって12時間「食べごろ保温」モード

本炭釜は蓄熱性が高く、内釜全体が発熱するため、保温時のごはんの温度ムラが少なく結露によるべちゃつきや加熱過多による乾きやパサツキが抑えられ、おいしさを保ちます。12時間保温可能な「たべごろ保温」と、炊きたて状態を一定温度で24時間保つ「一定保温」があります。

長時間保温する際の注意点

ご飯を炊飯器で長時間保温する際に気をつけることは以下の通りです:

  1. 保温中はフタを開けない:
    保温中は炊飯器のフタを開けないようにしましょう。フタを開けると熱が逃げてしまい、保温の効果が低下します。
  2. 炊きたての味を保つために:
    長時間保温するとご飯の食感や味が変化することがあります。炊いたばかりの状態の味を保つために、保温後にフワッとさせるためにフラフラさせるなどの工夫をすることをおすすめします。
  3. 保温釜の掃除:
    炊飯器の保温釜にはご飯の付着や水分が溜まりやすいです。定期的に保温釜を取り外して掃除し、清潔な状態を保つことで風味や食材の安全性を確保できます。
  4. 余分な水分の管理:
    保温中に余分な水分が発生することがあります。保温釜に水分がたまると、ご飯がベチャッとなる可能性があります。保温前に余分な水分を取り除くか、保温中に蓋を少しずらして蒸気を逃がすことを考慮してください。